軒(のき)について

軒とは建物の屋根で、外壁の線から外に突出した部分をいいます。

通常は建物の外周に沿って連続した形となり、開口の上部など部分的に取り付けられる庇と区別します。

軒は強い日差しに対し影をつくり、激しい風雨から壁面や開口を保護する役目をもち、深い軒はモンスーン地帯の建築に共通する意匠上の特徴ともなっています。

しかし勾配の急な屋根を突出させ深い軒を作れば、軒先が低くなって建物の使用上不便を生じたりすることもあります。

日本建築ではこれを解決するために屋根裏や化粧軒裏が工夫されました。

その結果、軒下が屋内と屋外をつなぐ重要な生活空間として活用できるようになり、広い縁側をとることも可能になりました。

軒裏の垂木を軒桁から軒先まで一本の材で通すものを一軒、二段に分けるものを二軒といいます。
通常の和風建築は一軒であるが、薬師寺東塔以降の主要な仏寺ないしその影響を受けた建物では二軒にするのが通例です。

最近の新築を見ると建ぺい率の問題からか軒がほぼない家をよく見ます。
もちろん雨水処理は施されているのでしょうが、外壁や夏の強い日差しから守るために出している軒は重要な役割があるのになぁと思いました。

因みに自宅は軒を約2m出しているので夏の日差しを遮り、、南中角度の低い冬の日差しを室内に取り込む設計としました。
快適です。(渡井)

軒(のき)について


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